週刊文春などから続報も出ていて、今回の件がどのような方向へ向かうのかはわからないが、差し当たってこの原稿では、「AI相談の現在地」について触れてみたい。瞬く間に普及した、チャットGPTを始めとするAIと、我々はどう向き合うべきなのだろうか。
深刻な相談をAIにするのは
むしろ普通?
まず、多くのAIサービスは13歳以上が対象とされ、13〜17歳も基本的には保護者の同意が必要とされる。これは未成年者の個人情報を保護したり、有害な情報から児童が悪影響を受けたりすることから守るためである。
AI相談は便利だが、利用にあたってのリスクもあるため若年層に対してはサービス提供側も慎重に対応していることがわかる。
今回の場合、長女は18歳の高校3年生であり、年齢制限の対象ではない。実際に多くの若者がAIを日常的に利用しており、深刻な相談をAIに行っているという調査結果もある。
例えば、米国の非営利団体Common Sense Mediaが2025年に行った、13〜17歳の1060人を対象にした調査で以下の結果が見られた。
・52%が月数回以上利用
・13%が毎日利用
日常的にAIを利用している若者が少なくないことがわかる。さらに重要なのは、「約3分の1がAIに深刻な話題を相談した経験がある」点だろう。
AIを利用する理由は「面白いから(30%)」や「技術への興味(28%)」が多かったが、「いつでも話せる(17%)」「ジャッジされない(14%)」「家族や友人に言えないことを話せる(12%)」と答えた若者もいた。
この結果を「若者だから」と受け取るのは早計だろう。成人でも今や多くの人がAIを利用しているし、AIに対して「ジャッジされない」「家族や友人に言えないことを打ち明けられる」と感じている社会人も少なくないはずだ。
AIは24時間対応であり、相手の都合を気にする必要もない。相談内容によっては、人間よりも利用のハードルが低いという利点がある。さらに共感的に見える応答や、選択肢を整理する応答が得られることもある。深夜に長々と愚痴に付き合ってくれる人などそうはいないのだから、AIはもはや、人々の日常に深く入り込みつつある存在だ。
「深刻な悩みをAIに相談するなんて最近の若者は……」ではなく、深刻な悩みだからこそ、やたらに周囲に相談できない、という場合だって当然あるだろう。







