あなたの質問は真実を突いています。「反知性主義」は2つの主義と無関係ではありません。反知性主義は歴史的には長い間存在しているもので、アメリカの歴史の根底にあるものです。
ジョセフ・E・スティグリッツ/Joseph E. Stiglitz/経済学者。ノーベル経済学賞受賞者。1943年、アメリカ・インディアナ州生まれ。アマースト大学、マサチューセッツ工科大学を経て、イェール大学、スタンフォード大学、プリンストン大学などの教授を歴任。クリントン政権時代の大統領経済諮問委員会委員長。世界銀行のチーフエコノミストも務めた。著書多数。 Photo by K.O.
ただ、21世紀のアメリカでは理解しにくい。なぜなら、現代文明には大学の研究の恩恵があまりにも明白だからです。実際、今日の私たちの生活は科学と研究の恩恵に大きく影響を受けています。私たちは250年前よりも、より長く生き、より健康で、より豊かに暮らしています。反知性主義者はこのように生活水準が上がったのは大学、つまり科学のおかげであると認識していないのです。彼らがそれを理解していないことに、私は愕然とします。
そして、私たちにも反知性主義の一端があると言う人もいます。テクノロジーで大富豪になった起業家の中には、「大学に行くな。自分で考え始めろ」と言う人もいます。しかし実際には、彼らが考えて生み出した「革新」の土台は、大学で行われている基礎研究の上に築かれているのです。トランジスタや電気を理解していなければ、彼らが生み出したような革新はないでしょう。彼らのうち何人かは実務家と呼べる人たちで、大学にはいないタイプの人たちかもしれませんが、彼ら全員が大学から生まれたアイデアに依存していることは確かです。
――最後の質問です。最近のアメリカ、あるいはトランプの行動で世界秩序がさらに不安定になることによって、世界の「常識」はどう変わると思いますか。
トランプは、20世紀最悪の人物を除けば、おそらく誰よりも、国際ルール、法律、規範を広範囲に破ってきたことは明らかです。問題は、世界がどのように反応するかです。私たちは3つの重要な教訓を学んだと確信しています。







