年金は月5万円なのに…請求額は10万円超!「介護未満」91歳の母が爆買いをやめられない元凶請求額は10万円超!91歳の母が爆買いをやめられない元凶とは(写真はイメージです) Photo:PIXTA

母・ハルコ91歳は、俗にいう「介護未満」の状態だ。本格的な介護はまだ必要ないけれど、体力や認知機能の衰えた高齢の親の存在は、子どもにとっては心配のタネ。時に「マジか!」とイライラし、時に涙がこぼれる日々。それに付き合う娘(57歳)との攻防を、役立つ情報も交えながら綴る。(ライター 松浦小夏)

冷蔵庫1台分の腐った食品を
運んだ2026年元旦

 2026年の元旦、私は腐敗して悪臭を放つ食料品を満載したクルマで高速道路をひた走っていた。

 大量の食品を腐らせた犯人は、91歳の母・ハルコ(仮名)だ。父が6年前に他界したあと、実家では母がひとりで暮らしている。91歳になっても食事の支度や洗濯、入浴などは自分でしており、記憶力もすこぶるよろしい。だが、家族としては見過ごすことのできない心配事が増えてきている。

 26年1月現在、日本の90歳以上の人口は294万人。このうちの73.5%にあたる216万人が要介護認定を受けている〔厚生労働省「介護保険事業状況報告の概要(2026年1月暫定版)」、総務省統計局「人口推計―2026年1月月報―」を基に算出〕。

 とはいえ、介護保険は使いたいサービスを自由に使えるわけではない。「どのくらい介護が必要なのか?」を判定した上で、決められた要介護度に応じて利用できるサービス内容と金額が決まる。認定区分は、要支援1~2、要介護1~5の合計7段階で、数字が大きくなるほど介護が必要だと判断される。

 母も介護認定を受けているが、判定はいちばん軽い要支援1。入浴、排せつ、食事等の日常生活の基本的な動作は自力で行えるものの、立ち座りなどの動作や買い物・掃除などの際に部分的な支援が必要な状態と定義されている。母が利用しているサービスは、訪問介護(ホームヘルプ)と福祉用具の利用で、週に1回寝室や浴室の掃除をしてもらい、トイレの手すりをレンタルしている。

 だが、これだけでは母の暮らしは回っていかない。

 家族から見ると、体力の衰えは著しく、年々できないことが増えていることを実感する。ベッドのシーツの取り換え、階段の上り下りなど、ちょっと力のいることや足を曲げる動作ができない。また、病院に行ったり、書類を作成したりする時の手助けも必要で、高齢者狙いの詐欺や強盗などの犯罪被害への対処も心もとない。実際、実家の固定電話には、ガス機器交換のセールス、不用品買い取りなどの電話がかかってきており、何度もひっかかりかけている。

 本格的な介護は必要ない。けれど、完全に自立できているわけではない。

 俗にいう「介護未満」の状態だ。