もっとも、今後は中東情勢の動向によって、ナフサやシンナーなど化学製品の供給不足や価格上昇が広がる可能性がある。そうなれば、建築資材のさらなる値上がりや納入遅延を招き、工事費の上昇が経営を圧迫する。倒産増加のペースが一段と加速するのは確実だ。

足もとで広がる不動産不況の兆し?

 住宅ローンは低金利で、地価も安定し、住環境はバツグン。そんな夢のような時代は、今や懐かしいものとなった。現在は金利上昇に加え、地価の高騰、住宅資材や人件費の上昇が住宅価格に反映され、価格は天井知らずの様相を呈している。マンション市場では、地方都市でも「億ション」が珍しくない状況だ。

 こうした状況で不動産を購入するには、予算を増やすか、住宅ローンの返済期間を延ばすか、希望エリアから外れた地域に変更するか、あるいは賃貸に住み続けるか、難しい選択を迫られる。

「いつが買い時なのか…」。そう悩む人が増えれば増えるほど、ハウスメーカーなどの関連業種への影響も広がる。足もとでは、大手企業も例外ではない。マンションや戸建住宅の販売・建設を手がける上場企業の株価は総じて軟調に推移している。

 個人破産の増加に加え、ハウスメーカーの倒産も急増している。さらに、景気の先行指標とされる株価も下落基調にある。これらの動きは、不動産不況の前触れなのか。それとも一時的な調整局面にすぎないのか。その答えは、いずれ市場が示すことになるだろう。