「ちゃんと」という思いが必要以上に溢れたとき、学校生活で本来大切にされなければならない「気持ちよく過ごす」ことが削げ落ちていきます。こうして、「穏やかな関係性」や「安心できる場の機能」までもが失われていくのです。

管理職からの一言が
現場の教師の心を救う

「メンタルケア」というテーマだと、どうしても「ストレスチェック」や「カウンセリング」などの方向に話題が流れがちです。精神疾患などの特殊なケースが対象であり、多くの先生は「自分には必要ない」と捉えている節があります。

 しかし、本来のメンタルケアの問題は極めて日常的なものであり、日々の指導で誰しもが直面する「心の揺れ」と常に隣り合わせにあるものです。先生たちに常に付きまといがちな「焦り」の問題を解決したいのであれば、「こうあるべきの呪縛」から解き放たれる必要があります。

 もしかしたら、「足りてない」という焦りを先生たちにもたらしているのは、子どもたちではなく、教育行政や管理職などのマネジメント層のほうかもしれません。「学校とはこうあるべき」「○年生ならこうあるべき」「うちの自治体は○○が足りてない」などにとらわれていませんか?

 大切なのは「とらわれない、とらわれない」と言い聞かせてくれる他者の存在です。

 管理職からの「大丈夫、とらわれなくていい」という一言が校内の全ての先生たちに伝わった瞬間から、きっと学校は温かく心地よい空気感で包まれるはずです。

学校現場でも行われている
ストレスチェック制度

 日本では、労働安全衛生法(平成27年12月1日施行)によって事業者に「ストレスチェック制度」が義務づけられています。ストレスチェックには、労働者のメンタルヘルス不調を未然に防止し、労働者自身のストレスへの気づきを促すという一次予防的な目的があります。学校現場でも、毎年1学期が終わる7月ごろにチェックリストに記入し提出するというところが多いようです。

 ところで、このチェックリストの項目を細かくご覧になったことはありますか?ある自治体で行われているチェックリストの中には、以下のような項目がありました。