学校にとって本来的に「必須」なことを挙げるとすれば、ただ一つ。それは「子どもと前向きに関わる時間とエネルギーを確保すること」です。
トラブルはコミュニケーションの
スキルを上げるチャンス
クラスでは、毎日さまざまなことが起きます。いや、むしろ起きて当然です。理由は2つあります。
第1に、「同年齢の集まりであり、人生哲学に長けた経験豊富な年長者はそこにはいない」ということです。社会を構成する力が未熟な状態の人たちが、同じ空間にいるわけですから、トラブルが起きても不思議ではありません。
第2に、「そのクラスに自ら望んで所属しているわけではない」ということです。
クラス分けは、大人側の都合で行われます。子どもたちは、心の中では「○組がいい」「Aさんと同じクラスがいい」「B先生が担任するクラスがいい」と思っていても、その通りにはならないことを知っています。したがって、帰属意識が希薄な状態からクラスづくりをスタートしなければなりません。
そのため、意見が衝突し合う。本音がぶつかり合う。自分の言い分が正しいと主張し続ける。加減を知らないがゆえに言いすぎたり、やりすぎたりする……。どれもごくごく当たり前に見られるはずです。
こうしたクラス内のトラブルの解決は、時間とエネルギーを消耗するものですが、一方で円滑なコミュニケーションのスキルを指導する絶好のチャンスになるとも言えます。
子どもの世界における
円滑なコミュニケーションとは
では、円滑なコミュニケーションとは、どのようなものを言うのでしょうか。まず、大人の世界におけるコミュニケーションを考えてみます。
(1)誘い上手な人は「引き出しが多い」
「今日は金曜日だし、ちょっと一杯飲んでいこうか?」コロナ禍以前であれば、大人の世界ではありがちな光景です。







