かといって、瞬間的に「私の説明は素晴らしい。文句を言うほうがおかしい」「私ができるからって妬んでクレームを言う」などと、根拠なくポジティブに受け取るのも、少しポジティブすぎるかもしれません。

 これは、一見前向きに見えて、現実とのギャップを広げてしまいます。お客様の指摘とズレがあり、適切な対応ができなくなる可能性が高まります。

 そのギャップが大きくなるほど、うまくいかなかった場合の本人が受けるダメージも大きくなります。

 現実とかけ離れたポジティブシンキングを続けると、かえって自分を苦しめる事態になることがあるのです。

 ポジティブであれネガティブであれ、偏っていることで現実との間にギャップが生まれて本人がつらくなってしまうようなら、調整しましょうということです。

些細なことで悩み争う
生活から離れるために

 だから、少しネガティブな自動思考をもっていても、そのままで本人が困っておらず、仕事や人間関係がうまくいっているなら、無理に変える必要はありません。

「私はこういう見方をするけど、それも含めて今の自分は嫌いじゃない」

「私はネガティブにとらえがちだけど、その分、先回りしてリスクに備えられる面もあるからいい」

 などと思えるなら、それで十分です。

 ただ、ネガティブな自動思考で仕事や人間関係に支障が出ているのなら――。

 修正していくことで、人生が無理なく、自然とうまくいくようになっていきます。

 ささいな出来事にも「自分はダメな人間だ」なんて自動思考が生まれると、必要以上に悩んだり、落ち込む時間が長くなってしまいます。

 ちょっと注意されただけで自動思考に「バカにされた」が浮かぶと、むやみに人と争うことが多くなります。

 ムダに悩んだり、人と争ったりするのは疲れますよね。

 自動思考を調整していくと、こうしたことが自動的に減っていくのです。

相手を変えるよりも
まずは自分を変えてみよう

 仕事で失敗が続いたり、人間関係でうまくいかなかったり、負のスパイラルにハマっているときって、こう思いたくなることもありますよね。

「なんて自分はダメなんだ」
「本当に自分が情けない」

 つい、「自分責め」のループに入ってしまって、なかなか責めるスイッチを切れない状態になりがちです。