だから、まずは、つらくなったり、不安に襲われたり、イライラしてきたときは、何はともあれ、いったん頭に浮かんだ自動思考をストップ。「仮説」のままで、立ち止まることが重要なのです。
「メタ認知」とは
「行動を選ぶ力」
ここで、立ち止まるために知っていただきたいのが「メタ認知」です。
メタ認知とは、とてもシンプルにいえば、「自分の考えや気持ちを、少し離れたところから眺める力」のこと。
たとえば、誰かのひと言でモヤッとしたときに瞬時に「ムカつく!」と感じ、「そういえば、あのときも……」とそこからイライラしだすのではなく、「今、私はムカついているな」と客観的に気づける視点といえばわかりやすいでしょうか。
メタ認知ができると、感情が消えるわけではありませんが、その感情に飲み込まれず、一歩外から見られるようになります。
たとえるなら、感情の渦の中で溺れるのではなく、岸に立ってその渦を見ている感じです。
この客観的な視点があるだけで、「ここで怒りにまかせて動くと後悔しそうだな」「一呼吸おいたほうがよさそうだな」と立ち止まって次の行動を選べるようになります。
『人生が自動的にうまくいくレッスン 仕事・人間関係がラクになる認知行動療法のエッセンス』(藤野智哉 ディスカヴァー・トゥエンティワン)
メタ認知は、ネガティブな感情を消す力ではなく、感情に振りまわされずに行動を選ぶ力といえばいいでしょうか。
自動思考が暴走しているかもと思ったら、自分を真上から見ているような感じで、
「あ、私、今、悩みすぎているのかも」
「あれ、今、ちょっとイライラしすぎているのかも」
と自分を見下ろしながら、観察する。
このように観察して、俯瞰で見ることができたら、立ち止まれます。それ以上の暴走を防げます。
「メタ認知」は、自動思考の暴走を防ぐために、とても大切な視点なのです。







