朝食は絶対に食べるべき、という話を聞いたことがある人も多いだろう。しかし実際には、誰にとっても同じ正解があるわけではないという。自分にとっての適切な朝食のあり方を考えてみる。

【医師が教える】「朝食は絶対食べたほうがいい」と信じている人が注意すべきことPhoto: Adobe Stock

朝食を食べるべきかどうかは、個人差が大きい

朝食は1日の活力の源だから絶対に食べるべきだ、という話は広く知られている。
一方で、朝食を抜いた方が体の調子がいいと感じる人もいる。
実際のところ、この問題には個人差が大きく、
一概にどちらが正しいとは言い切れない部分があるという。

重要なのは、朝食を食べるか食べないかという一点だけではなく、
1日全体を通してどれだけの栄養とカロリーを摂取しているかという視点だ。
昼食と夕食でしっかり栄養が足りている人にとっては、
あえて朝食を摂る必要性は、それほど高くないと考えられる。

「3食の総量」で考えることが基本になる

そもそも朝食は食べた方がいいのでしょうか、それとも朝食抜きの方がいいのでしょうか? 個人差が大きく一概にどちらがいいとは言えませんが、1日全体で考えたとき、昼食と夕食で栄養が足りている人は、あえて朝食を摂る必要はありません。
かえって、朝食を食べるとカロリーオーバーになることもあります。
朝食を食べないと元気が出ない人は、きちんと朝食を摂ってください。理想は1日3食の総量で適正なカロリーと栄養素を摂取することです。
なお、子どもや学生は朝食を食べるべきです。学生の朝食欠食者には学業成績および出席率が不良な者が多かったという報告があります。
成績不良の原因が、朝食を食べないこと自体なのか、朝食を食べないという生活習慣にあるのかはわかりませんが、おそらく両方でしょう。

昼食と夕食で十分な栄養を摂れている人が朝食も摂ると、
むしろ1日のカロリーが過剰になってしまうこともあるという。
一方で、朝食を食べないと体に力が入らない、頭がうまく働かないと感じる人は、
しっかり朝食を摂る方が体に合っているということになる。
理想とされるのは、1日3食の総量で適正なカロリーと栄養素を摂取することだ。

ただし、子どもや学生については、事情が少し異なる。
朝食を食べていない学生には、学業成績や出席率が良くない傾向があるという調査報告があるそうだ。
この結果が、朝食を食べないこと自体の影響なのか、
朝食を食べないという生活習慣そのものの影響なのかは明確ではないものの、
おそらく両方が関係していると考えられている。

大人は自分の体調に合わせて、子どもは朝食を基本に

成人の場合は、自分の体の状態や1日の食事の中身を踏まえて、
朝食をどう扱うかを判断するのが現実的なアプローチと言える。
朝食を抜いても1日の栄養が足りていて、体調も問題ないなら、
無理に食べる必要はないということだ。

一方で、子どもや学生に関しては、
朝食を食べることが学業や生活リズムにも良い影響を与える可能性があるため、
基本的には朝食を摂る習慣を持たせることが望ましいとされている。
朝食に関する考え方も、年齢やライフスタイルによって変えていくことが、
より現実的で続けやすい食生活につながっていく。

今日から試すなら、自分の1日の食事量を振り返り、朝食が本当に必要かどうかを一度考えてみることだけでいい。

(本記事は、書籍『医者が教える 栄養学的に正しい最高の食事』をもとに作成しました。本記事は、医師による診断や治療の代わりとなるものではありません。健康状態に不安がある場合は、必ず専門の医療機関を受診し、医師の指示に従ってください。)