伊勢丹新宿店Photo:PIXTA

デジタル化や脱炭素の潮流が加速し、物価高の影響も続く。トランプ関税や中東情勢の緊迫化も、企業にとって大きな試練となりそうだ。本連載では、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析する。今回は、高島屋、Jフロントリテイリング、三越伊勢丹ホールディングス、エイチ・ツー・オー・リテイリングの百貨店4社について解説する。(ダイヤモンド編集部 宮井貴之)

百貨店4社の第4四半期は
2社が前年同期比で増収に

 企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比の売上高の増収率を算出した。対象としたのは以下の百貨店4社で、対象期間はJフロントリテイリングと高島屋は25年12月~26年2月期、三越伊勢丹グループとエイチ・ツー・オー・(H2O)リテイリングは26年1~3月期としている。

 各社の増収率は、以下の通りだった。

・高島屋
 増収率:1.3%増(四半期の売上高1385億円)

・Jフロントリテイリング
 増収率:7.1%減(四半期の売上高1169億円)

・三越伊勢丹ホールディングス
 増収率:0.9%増(四半期の売上高1392億円)

・H2Oリテイリング
 増収率:1.5%減(四半期の売上高1643億円)

 百貨店4社の四半期増収率を見ると、高島屋と三越伊勢丹HDの2社が増収となった。

 25年度通期の業績では、J・フロントリテイリングは前期に比べて増収減益。三越伊勢丹ホールディングス(HD)は減収増益、高島屋とH2Oリテイリングの2社は減収減益となった。

 通期業績で三越伊勢丹HDを除く3社が減益となった背景は、25年11月の中国政府による日本への渡航自粛要請がある。中国人観光客が減少し、百貨店を支えてきた免税売上高が大幅に落ち込んだのだ。

 次ページでは、各社の増収率の推移を紹介するとともに、各社で免税売上高はどれくらい減少したのか見ていこう。