スーパーONEは、面白いクルマを
探していた人への素敵なプレゼント
試乗時はあいにく雨だったが、雨だからこそわかったこともいろいろあった。まずは様子見で通常モードで軽く流してみる。ワイドトレッド化とタイヤの変更により、ウエット路でも安定感が高いことをよく理解した。
ペースを上げて走っても、自在な操縦性に感心。ステアリングを切ったとおりに応答遅れなくクルマが曲がり、イメージしたラインをそのとおりにトレースしていける。重心高が低く、重量物が車体の中央近くに搭載されているBEVならではの強みに違いない。限界付近の挙動も把握しやすく、先の動きが読みやすいのも美点。おかげで雨の中でも安心して攻めた走りができた。
ステアリング部のスイッチで真骨頂であるBOOSTモードを選択。最大出力が70kWと通常モードの1.5倍になると、パワフルさは別物。まさにピュアなスポーツモデルに変身した。さらに、7段変速のギアチェンジ感覚を再現した仮想有段シフト制御により、ステアリングのパドル操作による変速も可能で、一段と積極的なドライビングが楽しめる。
アクセル操作に応じて迫力ある仮想のエンジンサウンドを車内に響かせるアクティブサウンドコントロールも好印象。低く響く太いトルクを連想させるサウンドが高揚感を高める。また、BOOSTモード時は、メーターに専用の演出が施されており、バッテリー温度計/疑似タコメーター/出力計で構成されるデジタルのトリプルメーターが出現。疑似タコメーターは仮想のエンジン回転数を表示してくれる。
BOOSTモードの完成度は高く、走っていて実に楽しい。開発にはATの担当者までもが携わったとのことで、シフトチェンジするときの感覚が見事に表現されているほか、レブリミッターに達したときの感覚まで、まるでエンジン車のように再現されている。
スーパーONEは、面白いクルマを探していた人への素敵なプレゼントだ。期待して待つ甲斐があるクルマである。
(CAR and DRIVER編集部 報告/岡本幸一郎 写真/横田康志朗)








