自分で仕事の時間を切り分けられるから
不満がないんです
本田 ファミリーライフがしっかりしている。
ショーン 私の周りにも、他社で9時から5時まで働いている女性が大勢いますが、子どもや家族と過ごす時間が短い、といった不満を持っています。自分は、周りの人よりも仕事をしている総労働時間は長いかもしれませんが、そうした不満はありません。自分で時間を切り分けることが許されているからです。朝7時に出勤しても、11時に出勤しても構わない。自分は起業家であり経営者であり、というスタンスで考えて誰もが仕事をしているんです。
本田 しかし、面白いのは、伝統的な9時5時の仕事の仕方をする人もいて、それも許されるんですよね。
ショーン 人生は変化していきます。大事なことは、従業員が一人ひとり自分に合った仕事の仕方ができて、それを会社が把握できているということです。例えば会社に入ったとき独身だった人が、何年か経って結婚すると、ライフスタイルは変わります。結婚すれば、結婚したときに合わせて、ワークスタイルも変わるかもしれない。そんな変化を理解して、どう仕事をしやすい環境を与えられるかは会社の使命。それが会社の繁栄を大きく左右すると考えています。
本田 週に一度は、自宅で働くことが許されているそうですね。
ショーン はい。そもそも時間や休日について、実は会社にとって都合よく働くことが最善の方法なのか、ということにそろそろ気づく必要があると思います。たしかに、工場労働の時代は、9時から5時まで働くことが会社にとって最も効率的なことでした。ラインをその時間に動かすからです。しかし、今は工場労働をしているのではありません。目的は、社員が最も成果を出す働き方をして、会社が繁栄することです。