フレキシブルな働き方を認めてくれる会社を選んだ
本田 そうした本質的なことを忠実に考えていくと、こちらのような斬新な働き方ができるのですね。ところで、給与はどんな感じですか?
ショーン ニューヨークの中の同業の平均と比べれば、それほど高いほうではないと思います。あたらしい会社で、一人ひとりが起業家精神を持って未来を目指している会社なので、まだペイは低いということもありますね。
本田 給料が多くなくても、それ以上の魅力が会社にあると。
ショーン 自分を例にすると、家族を持って子どもができて育てようとしたとき、どうしてもフレキシブルな働き方がしたかったんです。子どもとたっぷり過ごしたかったから。でも、こういうフレキシブルな働き方に対しては、やっぱり伝統的な大企業というのは、すごくレジスタントであることは否めないし、なかなか認めてくれないわけです。
実際のところ、彼の職歴であれば、もっと給料のいい会社にも入れたと思う、といいます。しかし、それよりも子どもと過ごす時間やたっぷりとしたバケーションのほうが魅力だったと彼は語るのです。もっと自分らしいクリエイティブな、イキイキとしたライフスタイルが欲しかったからこの会社を選んだ、と。
自分にとって給料以上に大事なことがある。それを認識できていれば、この選択は自然なものだった、ということです。
※次回は7月30日更新予定です。
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本田直之(ほんだ・なおゆき)
レバレッジコンサルティング株式会社代表取締役社長兼CEO
シティバンクなどの外資系企業を経て、バックスグループの経営に参画し、常務取締役としてJASDAQへの上場に導く。現在は、日米のベンチャー企業への投資事業を行うと同時に、少ない労力で多くの成果をあげるためのレバレッジマネジメントのアドバイスを行う。東京、ハワイに拠点を構え、年の半分をハワイで生活するデュアルライフを送っている。
幸福度ランキングトップの北欧(デンマーク、スウェーデン、フィンランド)の人たちと幸福について語り合って著した近著『LESS IS MORE 自由に生きるために、幸せについて考えてみた。』(ダイヤモンド社)が話題になっている。
このほかの著書に、ベストセラーになったレバレッジシリーズをはじめ、『ノマドライフ』(朝日新聞出版)、25万部を越えるベストセラーとなった『面倒くさがりやのあなたがうまくいく55の法則』『ゆるい生き方』『7つの制約にしばられない生き方』(以上、大和書房)『ハワイが教えてくれたこと。』(イースト・プレス)などがある。
著書は累計200万部を突破し、韓国、台湾、中国で翻訳版も発売されている。