どん底の中で見つけた「開き直り」の精神

その当時の私は、父親が亡くなったばかりで、頼りにしていたパートナーも失い、クリニックを2つ背負うことになり、私自身もうつ病になってしまいました。これまでの人生で一番しんどい、どん底の時期でした。

「本当はパートナーがやってくれて、私は少し手伝うくらいで楽しくやれるはずだったのに」「本をたくさん書く時間もあると思っていたのに」と、予定がすべて狂ってしまい、最初はとても「ぼちぼち」なんて思えませんでした。

うつ病の症状も本当に辛く、ただ存在しているだけで気持ち悪いような感覚で、いつ終わるかもわかりませんでした。しかし、その苦しさの中でなんとかやってこられたのは、「もう、ぼちぼちやるしかないよね」と開き直れたからです。

すぐに治したくてもすぐには治らないからこそ、ぼちぼちやっていくしかない。そうやって過ごしていくうちに、なんやかんやで今ではすごく楽しく生きられるようになりました。これもやはり、開き直りの精神と、パートナーが遺してくれた「ぼちぼち」という言葉に助けられたからだと思います。

自分の感覚や価値観を最優先にする

自信が足りない、つまり自分のやっていることに自信が持てない状態は、常に自分にダメ出しをして不安を抱えながら生きているようなものです。

生きていく上で一番大事なのは、「自分の感覚や気持ち」です。親や学校から教えられた「友達はいっぱいいたほうがいい」「なんでも頑張らなきゃいけない」といった一般的な価値観と、自分の感覚がそぐわないことは多々あります。

そんな時、自信がある人は「自分の感覚や価値観」をちゃんと認めることができます。一方で自信がない人は、「外側の価値観が正しい」と思い込み、自分を否定してしまいます。

自分を否定しながら生きていて、楽しいはずがありません。自分の気持ちを否定することは誰にもできないのですから、まずは自分の気持ちや考えをしっかりと認めてあげることが重要です。

苦しさから抜け出し、人生を楽しむためのステップ

では、どうすれば「自信」と「開き直り」を身につけられるのでしょうか? まず「開き直り」については、今やれることだけに集中することです。そして自分軸を持ち、自分がやりたいこと、自分が納得していることをやる。これが「自信」につながります。

もし、自分が納得していることが何かわからない場合は、今自分が何を考えているのかを観察し、紙に書き出して気持ちを表明してみてください。それができるようになると、「自分の気持ちに従って、まずはそれに向かってやっていけばいいんだ」と思えるようになります。

このサイクルが回り始めると、人生は楽しくなります。苦しいと楽しいは裏表の関係であり、置かれている状況そのものが問題なのではありません。もし今「苦しい」と思っているなら、自信と開き直りを持つことで必ず楽しくなれるはずです。

「開き直り」と「自信」の2つが大事だということを覚えておいていただければと思います。