「グレーゾーンということは、うちの子はASD ではないんですね!よかった!」と安心される親御さんも多いのですが、私が最も懸念しているのが、このグレーゾーンといわれるお子さんたちです。
発達障害(ASD、ADHD)であるという診断が下りたお子さんは、次にすべき対応がはっきりします。すなわち、療育プログラムを受けるなり、通級指導教室(特別支援教室)や特別支援学級への進路を選んだりと、その子の発達特性を見定めて支援を継続できるわけです。
ですが、グレーゾーン――つまり診断が下りるほどはっきりとした特性が出現していない場合、そのような支援の枠からは漏れてしまいます。
幼児期には見えなかった問題が
小学生になると目立つように…
しかし、グレーゾーンだからといって、こだわりの強さやコミュニケーションの困難さからくる困りごとは依然として存在します。しかも、支援の枠から漏れてしまうことによって、そのまま放置され、結局のところ本人の生きづらさは軽減されません。
発達障害の診断が下りた子どもは療育によって困りごとや生きづらさを軽減する術を身につけることができ、グレーゾーンの子どもは(程度が比較的軽いとはいえ)そのような療育を受けずに、生きづらさを抱えたまま成長する――これは非常に逆説的な現象だと憂慮しています。
まだ小さい子どもたちは困っていません。保育園や幼稚園で元気いっぱいに走り回って、自分の好きなことをして遊んでいます。この年代は、特に問題なく過ぎ去ることが多いです。
現在問題になっているのは、保育園では自由にさせてもらえたのに、小学校に上がると一律に教室に座らされ、45分間面白くもない授業を聞かされ、勉強しなくてはいけなくなったときです。
そうなったときに、子どもは少しでも面白いことを見つけようとして、隣や後ろにいる子にちょっかいを出したり、変な音を立てたりして授業妨害をして怒られます。慣れてくると、教室の中を少し歩いてみたり、授業とは関係ないものを机の中から引っ張り出してきて遊びはじめたり。







