親が治療費の支払いに全く問題がない富裕層の場合もあるが、在住者が留学生などで、病気の親を呼びたい、でも生活が苦しい、保険が利かない高額な治療費なんて払えないけれどなんとか日本で治療ができないかという相談もよくある。

 かわいそうだとは思うが、どうしてあげることもできない。

合法的に高齢世代を呼び寄せ
健康保険に加入できるビザとは

 また、通常の就労ビザでは配偶者や子供といった家族は呼び寄せられても親は含まれない。

 ところが合法的に高齢世代を呼び寄せ、健康保険に加入できるビザが日本にはあるのだ。「高度専門職(高度人材)」のビザだ。

「高度人材」かどうかはポイントで決まる。「学歴」「職歴」「年収」「年齢」がポイント化されており、一定程度に達すると出入国在留管理庁により「高度人材」とみなされる。

 博士号と若さ、ある程度の収入があれば合格できると言われ、主な利用者は中国人だ。2023年の在留者データで確認すると、約2万人が登録されている。図1のように国籍は中国が全体の65%余を占めている。近年はインド国籍も増えている。

図10 高度人材ビザの国籍別取得状況同書より転載 拡大画像表示

 このビザの特徴は、ビザ取得者の親や家事使用人の呼び寄せ及び長期同居が可能だということだ。

 同居については理由が必要だが、そこさえクリアすれば日本に呼び寄せられるし、そうなれば健康保険に加入できる(しなければならない)。

高齢者は医療だけでなく
介護サービスも利用可能

 そのため「孫(7歳未満の場合、養子でも可)の面倒を見る」という名目で、すでに病気に罹っている親を呼び寄せ、日本で治療を受けさせることも可能だ。

 就職先はどこの企業でもかまわない。