写真提供:力の源ホールディングス
4月13日、法務省は外国人労働者の在留資格「特定技能1号」の新規受け入れを、外食業において原則停止すると発表した。事前に設定されていた5万人の受け入れ上限枠の超過が見込まれたためだが、その停止措置は2029年までという異例の長期に及ぶとみられる。新規の外国人材供給を絶たれた外食チェーンは窮地に立たされる。連載『外食バトルロイヤル』の本稿では、特定技能の受け入れ停止が外食産業の利益構造に与える打撃を探る。(ダイヤモンド編集部 大日結貴)
外食業で特定技能の受け入れ停止
他産業も戦々恐々
法務省は4月13日、外食分野の特定技能1号の新規受け入れを原則停止すると発表した。
特定技能1号とは、人手不足を補うために創設された、「一定の専門性・技能を有し、即戦力となる外国人」を受け入れるための在留資格だ。資格取得者は東南アジア諸国出身者が多く、外食産業では日本人社員と同等の即戦力人材として採用し、日本人の新卒と同規模で採用を検討する企業も少なくなかった。
今回の措置は、2026年5月中に外食分野の受け入れ上限枠である5万人を超えることが確実となったため、出入国管理及び難民認定法に基づき、外食業における在留資格認定証明書交付と在留資格変更許可申請交付を一時停止するものだ。
特筆すべきは、停止される期間が29年3月末までの約3年間となりそうなことだ。他産業では停止期間は1年程度だと想定されており、外食分野だけ異例ともいえる長期にわたる。
これまで政府は、新型コロナウイルス感染拡大等の事情を鑑み、上限枠を増やす延命措置を繰り返してきた。しかし今回は、約3年間という長期停止を断行した。これは、他産業であっても定員に達した場合には停止措置もやむなしという、政府のメッセージでもある。外国人材支援を行うワールドインワーカーの田中慎一郎シニアマネージャーは、「今回の外食の事例を見て、今後自社産業でも停止措置が取られる可能性があると戦々恐々としている。政府が制度の上限管理をより厳格に運用する姿勢を示した事例として、外食が先例になった形だ」と分析する。
なぜ外食産業だけが受け入れ上限の定員にあまりに早く達してしまったのか。また今回の停止措置によって、外食産業にどのような影響を受け、打撃を被る業態はどこなのか。次ページで解説する。







