「彼」とは、監督の園子温さんのこと。それはさておき、【1】では「experience(経験)」という単語を繰り返している点に着目したい。話し方は、言葉に詰まって繰り返しているのではなく、ごく自然に口から言葉がこぼれ落ちているようなイメージだ。
【2】でも、「usually(普段)」を繰り返している。【3】でも、「he was like it was like(彼はまるで、それはまるで、といった感じでした)」と「like(まるで)」という単語を繰り返している。
実はこれらの繰り返し表現が、ネイティブスピーカーっぽい要素になっている。鈴木亮平さんはリラックスしながらも「堂々と」英語を話す人だな、ある意味、日本人離れしているなという印象だ。そして、それが彼の英語の最大の魅力になっている(詳細は後でも分析)。
アメリカ人にも意見を求めてみた。筆者の友人でテレビプロデューサー兼教師のスザンヌ・ホランダー(Suzanne Holander)さんは、『花子とアン』で鈴木さんを知って以来のファンだ。
「Ryoheiの幅広い演技力と英語力は確かなモノよ」「この記者会見でも彼は、落ち着いて自信に満ちあふれている。英語の発音やイントネーション、言い回しはネイティブスピーカーに驚くほど近いわ」と評価する。
この意見には筆者も同意で、他にも英語慣れしている人の表現だなと感じる点が多々ある。例えば次のひとこと。
Sono-san always comes up with new ideas.
園さんはいつも新しいアイデアを思いつきます。
この「come up with(思いつく)」は、まさに中学校で習う単語の組み合わせだが、日常英会話でもビジネスシーンでも重宝する。このような簡単な単語を組み合わせて使う表現こそ、流暢に英語を話すコツといえる。鈴木さんがネイティブスピーカーのような、ゆえんだ。
つなぎ言葉についても、例えば「You know(だから)」を何度も連発して聞きづらい人も多いが、鈴木さんはサラリと言っている感がある。この会見でもYou knowと言っているが、しつこくなく自然に言い回していて好感が持てる。







