部屋が散らかっていると、「片づけが苦手だから」と思われがちだ。しかし、本当の原因は、片づけの技術ではないかもしれない。物事を最後までやり切れず、達成感を得られない人には、共通する考え方がある。その積み重ねは、部屋だけでなく、仕事や人生の満足度にも影響していく。では、その違いはどこにあるのだろうか。話題の書籍『人生は気づかぬうちにすぎるから。』より、その違いを探る。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

「部屋が汚い人」の人生がうまくいかない理由・ワースト1Photo: Adobe Stock

「完璧に片付いた部屋」を目指す末路

部屋を片づけても、すぐに散らかってしまう。
やることが終わらず、気づけば部屋も頭の中もごちゃごちゃ。

実は、こうした人に共通するのは、「片づけが苦手だから」ではない。
「完璧な部屋にしなければ」と考えてしまうからだ。

そのせいで、「今日はここまで片づければ十分」という小さなゴールを決められず、結局何も進まない。
こうした考え方は、片づけだけでなく仕事や人生にも表れ、「いつか完璧にやろう」と思ううちに、大切な時間を失ってしまう。

「自分なりの終わり」を決める

そのヒントになるのが、「自分なりの終わりを決める」という考え方である。
たとえば、1日のなかで以下のような質問を自問してみるといいだろう。

私は1日の過ごし方に満足できないことが多かったので、時間の使い方に納得できるようになる工夫を取り入れた。完璧な1日はめったにない。だが、無目的にネットサーフィンする時間が1日1時間未満に収まれば、私にとっていい1日だったと考えることにしたのだ。さらに次のような質問を自問することも効果的だった。
・何かをつくったか?
・誰かを助けたか?
・自分のための時間を過ごしたか?
最初のうちは夜にこれらの項目をチェックしていたが、次第にこのチェックリストを持ち歩き、日没前に近くの公園を散歩しながらチェックするようになった。リストを見ながらときどき立ち止まり、自分が優先事項に沿ってどんなことをしたかを書き留めている。
たったのこれだけ。自分に肯定的な言葉をかける「アファメーション」も、科学的レビューも、翌日の計画のための詳細な手順もない。私はただ、何をもって十分とするかを決めて、後でやることが多くて頭が混乱し始めたときに、自分で決めたゴールを思い出せるようにした。仕事が際限なく続きそうなときは、自分でゴールを決めよう。このゴールは、必要に応じていつでも変更できる。ゴールを決めることで、達成感や満足感を味わいやすくなり、気分よく仕事ができるようになる。

――『人生は気づかぬうちにすぎるから。「自分第一」で生きるための時間術』より

完璧を目指すほど、「まだ足りない」と感じてしまい、片づけも仕事も終わりが見えなくなる。

だからこそ、「今日はここまで」と自分なりのゴールを決めることが大切だ。

小さな達成感を積み重ねることが、部屋を整えるだけでなく、時間の使い方や人生の満足度も変えていくのである。

(本稿は、『人生は気づかぬうちにすぎるから。「自分第一」で生きるための時間術』の発売を記念したオリジナル記事です)