空が割れたような豪雨、台風が牙を剥く

 試乗日当日、日本列島を大型台風が直撃した。台風は意地の悪い試験官だった。

 出発時のバッテリー残量は99%。メーター上の航続可能距離は500kmを超えていた。

 数字だけを見れば実に心強い。初日の目的地は1000km離れた壇ノ浦だ。うまくすれば1回の充電で行ける計算だ。

 前回の試乗では、最新のEVが表示する電池残量の正確さも特筆した。リーフが500kmと言えば本当に500km走れるのである。旧世代のEVとは違う安心感がある。

 少なくとも前回の試乗ではそうだった。ところがこの日の相手は台風だった。

 東名、新東名と進むにつれ、雨脚はどんどん強くなっていく。空が割れたかのような豪雨。ワイパーを最速で動かしても前方の視界は開けない。路面には水が浮き、周囲のクルマも明らかに緊張している。高速道路の電光掲示板には「50km/h規制」の文字が並ぶ。

大雨でプロパイは止まる!「ほぼ自動運転」は不可能に

 しかもプロパイロットは大雨に弱い。雨で視界が悪くなると、「これ以上はムリです。自分で運転してください」と業務放棄してしまうのだ。いや、一番助けて欲しいシーンなんですけどね……。

新型「日産リーフ」で東京~宮崎1320kmが恐怖の一夜に…航続距離より怖かった「意外な敵」とは【超・長距離試乗記】「(プロパイロットは)悪天候のため現在使用できません」の表示。お前なぁ。ここで働かなくてどうするのだ Photo by F.Y.

 さらに進むと、ついには通行止めとなり、山陽自動車道の笠岡ICで一般道へ降ろされることになった。少なくともその時点で、リーフのGoogle連動ナビは通行止めを正しく反映していなかった。画面上では、まるで何事もないかのように高速を走り続けるルートが示されている。走れないんだよ!オラー!!

 何の因果か。ここは以前、ポルシェの慣らし運転で宮崎へ向かった際、山火事の影響で高速を降ろされたのと同じインターである(参考記事)。前回は火事で今回は大雨。何と山陽道運のないことだろう。吉備津神社でお祓いでもしてもらいましょうか。