ガソリンスタンドなら、地方でも大きな国道沿いに見つかる可能性がある。だが急速充電器はそうはいかない。地方に行くと数が少ない。うまい具合にたどり着いたとしても、先客がいる可能性もある。先客氏が充電開始直後なら、30分待ちプラス自分の充電30分で1時間のロスである。この不安感は、最新のEVであっても消し切れないのだ。
壇ノ浦PAの少し手前のインターで、ようやく高速道路に復帰できた Photo by F.Y.
「効率」と「恐怖」のあいだ
リーフは良いクルマだ。性能は優れているし、航続距離も十分ある。ナビもまあまあ賢い。それなのに、なぜこんなに不安になるのか。
前回のインタビューの際、日産のエンジニアはこう話していた。
「リチウムイオンバッテリーの特性上、残量10%くらいまで使ってから急速充電器にかけるのが、一番電気の入りが早くて効率的です」
その通り。技術的にはまったくの正論だ。急速充電は、バッテリー残量が少ない方が電気が入りやすい。電気残量が増えるにつれ、充電速度は落ちていく。80%を超えたあたりから、充電効率はガクッと落ちる。移動途中でフル充電しようとすると、余計に時間が必要になるということだ。
だから長距離移動では、ギリギリまで引っ張って、低い残量から充電を開始し、他に客がいないからと追加充電などせずに30分でスッパリ切り上げ、急速充電器のある次のPAへ進むのが効率的なのである。
しかし現場は深夜の地方だ。しかも豪雨。見知らぬ暗い一般道をノロノロと走りながら、メーターのバッテリー残量が「30%、20%」とジリジリ減っていくのを見る恐怖。
「よしよし、あと5%減らせば最も効率よく充電できるぞ」というようなドM思想を、私は持ち合わせていない。







