最近、YouTubeでもよく見かけるが、ローコストメーカーは「よりよいものを、より安く」を売りにする。これに対し、工務店は「ローコスト住宅の罠」というテーマで対抗する。
つまりローコスト住宅は安物買いの銭失いになるので、初期費用がかかっても長持ちするもので建てたほうが最終的に得をするという理論だ。
いっていることはよくわかる。しかし、これはこれでツッコミどころがある。長くもたせることで交換までの期間は長いが、いざ交換の時期が来たら一括の高額出費になるとも考えられる。
「長持ち」とは耳当たりのいい言葉に聞こえるが、しょせんは住宅も新築のときが材料も設備もピークであり、あとはどうしても資産価値も落ちてくるし、設備関係も、使えたとしても型遅れとなってくるだろう。
建築の世界は、つねに進化し続けている。たとえ「40年から50年もちますよ!」といわれても、30年後には古臭くて使いたくないものになっているかもしれない。つまり「寿命」より、その先の「交換性」を重視するという考え方もあるのだ。
とくに工務店では顧客のニーズに柔軟に対応できるだけに、お客さまのことを思って「いいもの、長持ちするもの」を提案してくる場合が多い。技術的には当然のこと、とくにその素材や材料にこだわりを持って提案してくれる。
お客さまからすれば、「それの何が悪いことなの?いいことじゃないか」と思われる方もいるかもしれないが、それらは、すべて価格に跳ね返ってくることも忘れてはならない。
善意の提案が施主を
置き去りにする
お客さまにとって、よりよいものを提供するという志はすばらしいことだとは思うが、もし、このとき、お客さまが「でも(価格が)高くなっちゃうでしょう?」と不安を投げかけたところで、帰ってくる答えは、おおかたこうである。







