Photo by Takayuki Miyai
人口減少や建設費の高騰などで新築着工戸数の減少が止まらない住宅メーカー業界。大和ハウス工業や積水ハウスなどが米国市場に活路を見いだす中、国内市場でも存在感を放っているのが三井不動産グループの準大手の住宅メーカー、三井ホームだ。特集『住宅メーカー総力戦』の本稿では、野島秀敏社長に逆風が強まる国内市場での勝ち筋を聞いた。(聞き手/ダイヤモンド編集部 宮井貴之)
木造住宅で富裕層に強みの三井ホーム
高価格帯の販売強化で棟数の落ち込みをカバー
――2025年4月以降、前年と比べて新築戸建ての受注件数が下回る状況が続いています。建設費の高騰により、マンションのみならず戸建て住宅の価格上昇も販売の下押し圧力になっているようですが、三井ホームでも同様の影響を受けていますか。
国内の注文住宅マーケット全体が縮小する中でパイは減っていますが、受けている感覚としては、富裕層には安定したニーズがあると感じています。他社も同様かと思いますが、いわゆる「棟数」は落ち込んでいるものの、1棟当たりの単価は上昇しています。棟数の落ち込みを高価格帯の商品でカバーしているような状況であり、売り上げ自体は横ばいで推移しています。
――富裕層以外の層では、消費マインドは低下していますか。
そこに関しては、明らかに落ちてきています。少し前までは、分譲マンションや戸建て分譲住宅の販売は絶好調でした。それらを踏まえると、世代交代が進み共働き世帯が増える中で、何十回も打ち合わせを重ねてイチから造り上げるという注文住宅の販売スタイル自体が、お客さまに合わなくなってきていると感じています。
富裕層以外の層の販売が伸び悩む中、三井ホームは何に勝ち筋を見いだし、成長を目指していくのか。次ページでは、野島秀敏社長に国内市場の販売戦略と、他社が強化している木造マンション事業における差別化について詳しく話を聞いた。







