親が「子どものため」と思うほど見失ってしまうこと〈風、薫る第80回〉

久役・近藤華が歩んできた道

 その話を立ち聞きしていた久が「私だって、うち(家)のせいで、お母さんのせいでずっと苦しかった」と激白。

 母は娘を地主一族の誰かに嫁がせて「いい嫁、いい母親」と認められたいのだろうと責める久。サワは「久の幸せのために」やってきたと返すと、「わたしお母さんみたいになりとうねえ」と聞く耳をもたない。

 理解し合えない母と娘。気落ちしたサワはしょんぼり帰っていく。

 またしても、序盤の駆け足展開が再びはじまった気がする。久のこともまだ視聴者は馴染んでいないなか、いきなりヘヴィーな親子問題をぶちこんできて。ましてサワの姑と夫との折り合いが悪い問題を一気に語られても、視聴者としてはどうしていいのやら……。

 子どもの幸せを願うあまり、親は子ども本人の気持ちを見失ってしまうことがある。この母娘を見ていると、いつか、あのものわかりの良い環もゆくゆくは久のようになってしまいそうないやな予感さえしてくる。

 いやいや、心配ばかりしても仕方ないので、ここでは久役の近藤華について、学習しておきたい。

 2007年8月6日生まれ、東京都出身の18歳。三井のリハウスのCMで15代目リハウスガールに選ばれ、注目を集めた。このリハウスガールは初代が宮沢りえで、坂井真紀、池脇千鶴、蒼井優、夏帆、川口春奈、山本舞香などが代々つとめている。人気者の登竜門である。

 昨年はドラマ『僕達はまだその星の校則を知らない』(カンテレ制作、フジテレビ系)や『小さい頃は、神様がいて』(フジテレビ系)に出演し、フレッシュさを振りまいていた。

 リハウスガール出身でまだ10代とあれば、朝ドラの主演も期待できそうだ。

 ちなみに磯山さやかはかつて、グラビアアイドルとしても活躍していた。近年は母親役も自然にこなしている。実は朝ドラより先に大河ドラマに出ている。『鎌倉殿の13人』(22年)、第42回「夢のゆくえ」にで「坂東で暮らす女・サツキ」を演じていた。

 りんと環、サワと久、母と子の物語が紡がれていく。

 東京では直美がついに自分を捨てた母らしき人物と接触する――。翌週・第17週は母と娘が題材になるようだ。さあ、ここからがびっくり展開。