
まさかの文と直美の関係
直美は、瑞穂屋を休むようになった文(内田慈)を案じて、空いた時間を使って訪問看護を自主的に行い始めた。
文はどんどん痩せてきている。前朝ドラ『ばけばけ』の吉沢亮(錦織役)ほどの激ヤセではないにしても、頬のコケ具合から体調が思わしくない状況が伝わってくる。実際、吉沢亮の減量に俳優として刺激を受けたとネットニュースで語っているので、おそらく『風、薫る』でも体重管理を試みたに違いない。
内田慈は小劇場で引く手あまたの俳優として多くの人気劇団に出演し、映像でも活躍するようになった。意志の強そうな、ちょっとミステリアスな雰囲気があるが、雰囲気勝負ではなく、的確な演技をする頼れる俳優である。
文に教わったミルク粥を作りながら、かつてそのレシピを文に教えてくれたアメリカ人のマダムの話になり、直美が横浜の教会にいたという話になる。
「横浜の山手辺りの」(教会にいた)と聞いたその瞬間、文の後頭部だけが映る。でも文の表情が映らない。それが思わせぶり。
直美はそのまま、いきなり個人情報開示。「女郎の子なんです」と自ら生い立ちを打ち明ける。
「それにしてはまっすぐ育って」と文。
文「まっすぐ…ひねくれてる」
直美「なんですかそれ」
なんて会話を交わしていると、オルゴールの音のようなやさしい劇伴が流れる。この音楽も思わせぶりといえばそうだ。
なんだか気の合うふたり。文のところに看護に通い続け、直美は近所の人とも顔なじみになった。
ある日、いつものように尋ねていくと、文は仰向けで少し寝乱れた様子で、一瞬、具合が悪くなったのか?と心配になる。でも、ただ寝ているだけ、だった。寝落ちという感じ。
髪飾りが外されていて、それを直美が手にとると、裏の柄が直美のお守りの柄と同じ!まさか文が直美の母親?
はたして、この展開を予想していた朝ドラウォッチャーはいただろうか。
思えば、文は以前から、瑞穂屋のシーンで、りんたちが話しているのを聞いたリアクションを映されることがよくあった。何か思うところのある顔をしていて。ゆくゆく何かしらのエピソードがあるだろうとは思わせていたが、まさか直美と関係があるとは筆者は想像できなかった。やられた。
翌週のクリフハンガー(次の回が見たくなる引きのこと)としては申し分ない。本作の脚本を担当している吉澤智子はクリフハンガーに長けている。
第17週の予告では「何で捨てたの?」「赤ん坊を捨てるような女に見えるってことですよね」なんて言ってる。








