大型トラックのドライバー側にも“事情”があることは理解している。
高速道路の休憩施設は、大型車の駐車スペースが慢性的に不足している。長距離輸送を支えるドライバー諸氏が休む場所を確保できないのは、それ自体が大きな社会問題だ。
「モラルの低いトラックの運転手」と個人攻撃すれば済む話ではないだろう(イオンモールの屋上は単純にモラルの問題だが)。
問題は、EV充電器が「設置されている」ことと、「使える状態にある」ことは別だということだ。充電器の数を増やすことは重要だ。しかし、それだけでは足りない。充電器にスムーズにアクセスできること。EVではないクルマが占有しないこと。大型車の動線と干渉しないこと。こうした“運用面”を含めて整備していかなければ、ドライバーの心理的航続距離は永遠に伸長しない。ここが今回の珍道中で最も強く感じたことだ。
復路は「満充電にしない勇気」で
復路、宮崎のフェル宅を出発したのは朝8時だった。
帰りは宮崎→東京を走る。朝8時に宮崎を出発、東京に着くのは何時になるか? Photo by F.Y.
復路は通常ルートで約1320kmだ。往路と違い、天候に恵まれた。台風に追い回された往路とは違い、高速道路は順調に流れている。プロパイロット2.0も本来の力を発揮してくれて、手放し足放しのラクチン運転だ。
往路では、残量30%で不安になり、20%を切ると真剣に充電器を探し始めた。日産のエンジニアが言う「残量10%くらいまで使ってから急速充電するのが効率的」という理屈は分かる。分かるのだが、深夜の地方道でそれを実践するのはやはり怖かった。
しかし不肖フェル。往路とは別人になっている。何しろ修羅場を抜けて経験値を積み上げてきたのだ。満充電にはこだわらない。クルマが表示する残量計を信じて、10%ギリギリまで粘る。今度こそ少ない充電回数で東京の自宅まで戻ることができるだろう。







