「テール」がゼロだった
14日の20年国債の入札
7月14日の20年国債の入札では、「テールがゼロだった」ことが市場関係者の間で注目された。
「テール」とは、国債入札における最低落札価格と平均落札価格との差だ。テールが小さいほど落札価格のばらつきが小さく、入札参加者の国債に対する評価がそろっていたことを示している。
この日の入札では、最低落札価格と平均落札価格はいずれも100円85銭となり、両者の差はなかった。
これは、落札された応札価格が極めて狭い範囲に集中していたことを示している。応募額も募入決定額を大きく上回っており、入札は全体として強かったと評価された。
ただしテールがゼロだったからといって、特定の巨大投資家が大量の注文を出したと断定することはできない。最低落札価格と平均落札価格が一致したのは、落札価格の分布が狭かったためであり、単一の巨額注文があったことを必ずしも意味しない。
ましてや、最終的な購入者がGPIFだったことを示す証拠にはならない。国債入札には銀行や証券会社などの入札参加者が応札するのであり、入札結果だけから、その背後にいる最終投資家を特定することはできない。
確認できるのは、入札需要が強く、入札参加者の価格評価がそろっていたということだ。
「買い支え」の事実は確認されず
市場が将来のポートフォリオ変更を意識!?
主要メディアの報道で、「GPIFが7月14日の20年国債入札で実際に買い介入した」ことを確認したというものは見当たらない。
片山財務相の発言をもとに、中には「国債『令和のPKO』観測 公的年金が買い支え?」という見出しの記事もあった(PKOとは「プライス・キーピング・オペレーション」の略で、市場価格を政策的に支える動きを指す市場用語)。ほかにも「GPIF買い支え観測」という見出しのものがあった。
しかし、これらの記事も、本文では市場参加者の観測として扱っており、GPIFによる買い支えの事実を確認したものではない。







