Photo by Toshimasa Ota
首都圏における中学受験塾の王者、SAPIX(サピックス)の次を担う中学受験塾はどこなのか。今、難関校志向を売りとする「少数精鋭型」の中学受験塾の人気が高まっている。知られざる少数精鋭塾の神髄を各塾のキーパーソンへの忖度(そんたく)なしのインタビューで明らかにする、連載『ポストSAPIX 中学受験の少数精鋭塾大解剖』#21では、花まるグループ傘下のスクールFCの一部門から産声を上げ、1期生から最難関校合格を総なめして注目された「シグマTECH」の伊藤潤代表と対談。その前・中・後編のうち後編をお届けする。(教育ジャーナリスト おおたとしまさ)
週テストの代わりに街に出て学ぶ「日曜探究講座」
親も参加できる!伊豆大島へ日帰り学び旅も
おおたとしまさ 量で勝負する今の中学受験にあらがって、小学生らしい生活を守りながらできる限りのことをするのがシグマTECHの「中学受験2.0」のスタイルだといえそうです。
伊藤潤・シグマTECH代表 授業時間が少ない分、平日15時からの対面自学室やオンラインの自習室も拡充しました。「朝テック」「夜テック」という形で、家で勉強させたいご家庭にも対応できるようにしました。また現在は、6年生の約半数がオプション講座を追加して週3日通ってくれています。算数の習熟度別補習講座などです。
さらに「メッセージカード」という取り組みもあります。授業が終わったら、個別指導の先生は必ず1枚、集団授業の先生は2枚、子どもの様子を記したカードを書きます。カード化して子どもに渡し、保存できるようにしています。子どもを見ていくカード、承認カード、声掛けカードのようなものです。
それを通して親御さんが塾でのお子さんの様子を知り、家庭の会話が生まれます。塾の先生からの声掛けであり、親からの声掛けのきっかけづくりにも使えるカードです。これを専用のフォルダに保存しておくと、1年間で50枚以上たまります。
おおた テストの得点力アップには直結しない探究授業も設立当初からの目玉企画でしたよね。週テストの代わりに、街に出て学習するというのは斬新でした。
伊藤 はい。「日曜探究講座」では、午前中にオンライン授業を受けた上でご家族と共に現地集合してフィールドワークに出ます。下の子も含め家族で参加するケースが多く、家族で一緒に学びを体験できる場です。前回は植物の生存戦略を学んだ後、小石川植物園でフィールドワークをしました。昨年は伊豆大島で火山や地層を学びました。竹芝から朝一の船で行き、三原山を登り、火口まで行って戻る日帰り学び旅です。次は東村山のハンセン病患者の病棟を訪れ、憲法をテーマに学ぶ予定です。小学校高学年は親子の「学び旅」にベストだと感じます。中学生以降は反抗期に入ってしまいますし、小学校低学年では深い学びは難しいですから。
おおた これからの中学受験ではどんなことが起こるでしょう?







