大豆イソフラボンを配合した飼料で育てたメスウナギは、脂のりが良く、身が柔らかく、大型でも品質が安定していることが特徴です。

 その美味しさに加え、皮が柔らかく裂きやすいことから、取り扱う専門店が増えています。味わいに加えて、調理現場での扱いやすさという面からも、今後のうなぎ業界における重要なトレンドになりそうです。鹿児島の養鰻家もメスウナギに取り組み始めているとか。

うなぎ長年の謎だった「ニホンウナギの産卵地点」ついに発見されたその場所とは?(写真はイメージです) Photo:PIXTA

――ダイヤモンド・オンラインでは著書『うなぎ大全』からの抜粋記事を8本掲載しています。その中でも特に読者反響が高かったのが、『長年の謎だった「ニホンウナギの産卵地点」ついに発見されたその場所とは?』という記事です。

 そうですか。うなぎは日本人には身近な食材でありながら、産卵場所や回遊ルートには謎が多く残っていますからね。深海や大回遊の神秘性が、読者からするとギャップがあったのかもしれません。

 ニホンウナギの産卵地が西マリアナ海嶺付近とされるまでには、仔魚(しぎょ)の採集、耳石分析、海流や月齢の仮説検証など、まるで探偵小説のようなストーリーがあります。「日本から約3000km離れた海で生まれる」「新月のころに産卵する」「親ウナギの実際の回遊ルートはなお未解明」といった要素は、ワクワクしますよね。

――そういった科学的な記事でありながら、冒頭は明治の文豪とうなぎのエピソードが紹介されているので、文系・理系双方の読者に支持されたのでは、と思います。

 明治から昭和にかけて活躍した文豪が、うなぎをこよなく愛したエピソードは、まだまだありますよ。簡単にいくつか紹介しましょう。