福岡市は払い戻し額が5000円以上の場合のみ通知するという。足きりがあるということか。

 大阪市は、診療月から5~6カ月後に該当通知を出す、その時点で病院からレセプトが遅れると、通知からこぼれる。翌月以降に繰り越しはないと言う。これもびっくりした。

 ただし大阪市は、数年前に「自動償還手続き」を導入したので、初回に振込口座などを登録すると、2回目以降は払い戻し額が自動給付されるようになったようだ。これもシステム構築のおかげだろう。

 先日、札幌で講演があったので、札幌市役所に電話をかけて聞いてみたところ「高額療養費の該当通知は一切出していない。今、システムを作っているので、それができたら出せるようになる」という驚きの回答だった。

 該当通知がこないと申請できないのでは?と尋ねると「医療費がかかった人は、領収書を持って市役所に来てくれます」とのこと。来ない人もいるだろう。はっきり言って、こうした制度を知らないと大損することになる。

図表:「個別空調」と「全館空調」の違い深田晶恵氏作成
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払い戻しの通知をしているか
自分の住む自治体に確認を

 高額療養費は、細かいルールがたくさんあり、かなり複雑だ。保険者が自動給付なり、該当通知の発送なりをしてくれないと、ちゃんと払い戻しを受けることは困難だ。

 現役世代もリタイアすると、多くの人が自治体の国民健康保険に加入するわけだから、その時がきたら、「高額療養費の該当通知は出していますか」と電話で確認をしておくといいだろう。

 高額療養費制度は、「知っている人だけが得をする制度」であってはならない。本来は誰もが自動的に給付を受けられる仕組みが望ましい。しかし現状では、自分で確認し、自分で申請しなければ受け取れないケースが残っている。制度が変わる今こそ、「自分の医療費は自分で守る」という意識も必要だ。

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