ヒカリは妙に納得してしまいました。ロジカルシンキングが得意な自分は、気づくと論理的でわかりやすい正解に飛びつき、◯◯すべきという結論に向かいたくなる。そこで違う発想を持ち込み、◯◯もありという思考ができるかどうかがポイントになる。そう整理されていました。
上田「でも、どうしてネーミングが“水平”なんだろう?」
和泉「いろいろ調べた結果、もっとも腑に落ちた解説によると、私が得意な論理的思考と上田さんが得意な水平思考は常に比較されがちです。その理由は、論理的思考というものは“垂直”という概念で説明できる性質があるからです」
腕組みをした黒澤が小さくうなずきます。
水平思考は横に広がり
論理的思考は垂直に掘る
和泉「上田さん、『深掘りする』って言葉、聞いたことありますか?」
上田「うん。ロジカル派の織田さんもよく使っている言葉だよ」
同書より転載 拡大画像表示
和泉「ここからは、たとえを使ったあくまでイメージの話だと思ってください。一般的に論理的思考は物事を深掘りしたりする際に使います。深掘りという言葉からも連想できますが、それは物事の中心にあるものを探り当てる行為です。たとえば、人間が地球上のどこかに立っているとしたら、探り当てるものは地中に眠っている宝物や温泉のようなものです。つまり、深掘りをするという行為は地面から地面の下に向かって垂直方向に移動するイメージです」
上田「壮大なたとえ話だね(笑)」
『「ロジカル×ラテラル×クリティカル」で最適解が見つかる 問題解決の地図』(深沢真太郎、日本実業出版社)
和泉「そのイメージを持ったまま聞いてください。一方で、もし上田さんが日本のどこかに立っているなら、水平の方向に移動するとは、外国のどこかに立つことではないでしょうか。さっきの話にこじつけるなら、“日本であるべき”ではなく“海外もあり”という発想です。地球規模で考えれば、日本から海外への移動はまさに水平です」
上田「イメージしやすい説明だね」
黒澤「和泉さんと上田さんの個性がまったく違うように、垂直と水平は方向がまったく違う。今いるところで深掘りし、答えを探り当てるなら垂直。場所を変えて答えを探したいなら水平。使いわけが求められるということでしょう」
どうすれば日本から海外に行く“フットワーク”が身につくのか。ヒカリの関心はますます高まります。







