職場と家庭のふたつの場所だけを行き来していると、「境界線」が狭まってきゅうくつに感じてしまうかもしれない(写真はイメージです) Photo:PIXTA
人間関係にまつわる悩みや苦しみは、「境界の混乱」から生まれます。それなのに、多くの人はそれに気づくことなく、「自分が悪いんだ」「あの人のせいだ」と自分や相手を責め、終わりのない悩みにひとりでつらさを抱えこんでしまいます。今回は、職場・家庭の息苦しさからの解放を目的とする、3つめの時間・場所の作り方について紹介します。※本稿は白梅学園大学の長谷川俊雄名誉教授の『しんどい人間関係に境界線をつくる心地いいバウンダリー』(日本文芸社)の一部を抜粋・編集したものです。
3つめの時間、
3つめの場所をつくる
職場にいても家にいても、なんとなく息苦しい。あまり楽しくない。そういう人は多いのではないでしょうか。
きっちりとルールが引かれ、上下関係や競争のある職場。だらだらとすごせるけれど、家族ならではのめんどうくささやわだかまりがある家庭。ひとり暮らしであれば、話し相手がほしくなることもあるでしょう。日々、職場と家庭のふたつの場所だけを行き来していると、「境界線」が狭まってきゅうくつに感じてしまうかもしれません。
こうした息苦しさからの解放を目指して、オンでもオフでもない3つめの時間「サードタイム」と、職場でも家庭でもない3つめの居場所「サードプレイス」をつくってみませんか。
「サードタイム」は気持ちや考えを
分かち合うバウンダリーベルト
わたしたちは無意識に、時間を「オン」と「オフ」に分けています。職場や学校などですごすフォーマルな時間は「オン」、家庭や外出先ですごすプライベートな時間は「オフ」。僕は、このふたつの間に3つめの時間「サードタイム」があると考えています。
たとえば、職場で仲のいい同僚との飲み会。職場と地続きの場ではありますが、気の向くままに雑談に花を咲かせる時間は、明確な上下関係やルールのもとですごすオフィシャルな時間でもなく、完全に自由なプライベートな時間でもありません。いわば「オン」と「オフ」の中間にある時間です。
飲み会では上司に気を遣うこともなく、「仕事の疲れやたまった不満を、楽しく飲んでリフレッシュしよう」という目的のもとで集まっています。つまり、この飲み会は参加した人たちのバウンダリーベルトになるのです。
僕が大学で担当しているゼミでは、ゼミが始まる4月に、毎月学生たちの誕生パーティーを開くことをアナウンスして、「これはみんなが楽しさやうれしさを共有する時間です。単位の一部だと思ってください」と伝えています。ゼミの時間ともプライベートな時間とも違うこのパーティーも、僕と学生たちがつくるバウンダリーベルトといえます。







