老後資金の半分を50代までに蓄え、残り半分は退職金で積み増します。そのうえで住宅ローンも払い終えて、十分な金融資産が残された状態に計画的に持っていくのです。

 それで投資信託の運用益が年額300万円ぐらい期待できる状況になれば、ようやく自分の老後生活と、親の終のすみかでの生活が安定する。厳しいですが計算上はそのような結果になるのです。

 最後にもうひとつ重要なことをお話しします。これだけ苦労して親を介護するのですから、そのプロセスにはぜひ孫を参加させてください。一緒に老人ホームの見学に言くのです。

「おとうさんはスマホ苦手だから、検索するのを手伝って」といえば孫の世代も老人ホーム選びが大変なことに気づいていくでしょう。

「新NISAの蓄え、こんなポートフォリオで大丈夫だと思う?」とアドバイスを求めることで、孫も自分の親が祖父母を大切にしていることを理解するでしょう。

 逆に決して子どもの前で、「もう嫌だ。親の面倒などみたくない」と言ってはいけません。次はあなたの番なのですから。

 こうした最後の努力で、あなたの息子さん、娘さんも「親の介護は自分の責任だ」と思ってくれるかもしれません。ワンチャン、それに賭けてみませんか?

【著者の人気記事を読む】残念ですが年金制度は破綻しました。「主婦年金の縮小」が現役世代にもたらす〈負担増・支給減以外〉の副作用