ベッドで横向きに眠りに入る女性写真はイメージです Photo:PIXTA

満員電車を降りた時点で、まだ仕事前なのに疲れている......。夜は布団に入っても体の力が抜けず、なかなか休まらない......。そんな人におすすめの、満員電車のストレスをリセットする「体幹回し」と、睡眠の質を高める4つのストレッチを紹介しよう。※本稿は、順天堂大学医学部特任教授の小林弘幸『メンタルは肉体が9割』(宝島社)の一部を抜粋・編集したものです。

体中の細胞を元気にする
「セル・エクササイズ」

 私たちの体は、約37兆個ともいわれる細胞からできています。筋肉も、内臓も、血管も、皮膚も、すべては細胞の集まりです。つまり、体の調子を整えるということは、突き詰めれば、一つひとつの細胞に質のよい血液を届け、細胞が元気に働ける状態をつくることだといえます。

 そこで取り入れたいのが、「セル・エクササイズ」です。セルとは細胞のことですので、セル・エクササイズは、体をゆっくり動かし、細胞一つひとつに酸素や栄養を届けやすくするためのエクササイズです。

 このエクササイズは、私の古くからの友人で、多くのトップアスリートを指導している医師とともに、医学的根拠を基にして考案し、臨床実験を積み重ねてきたものです。実際に、副交感神経の働きが高まる、血流がよくなるといった変化が確認できたものを厳選して、誰でも日常で行いやすい形にしました

 トップアスリートともなると、ただ筋肉を鍛えるだけでは十分ではありません。大切なのは、試合で最高のパフォーマンスを出せるように、体の内側の状態を整えることです。血流がよく、細胞に酸素と栄養が行き渡り、自律神経のバランスが整っているからこそ、集中力や判断力、回復力も高まります。

 そしてこれは、アスリートだけに必要なことではありません。仕事や家事で疲れている人、気分が沈みやすい人、手足の冷えやむくみを感じている人にも同じことがいえます。細胞に十分な血液が届かなければ、体は重くなり、心も前向きに働きにくくなります。

 次に、いくつかのセル・エクササイズをご紹介します。全身の細胞に血流を行き渡らせることを意識しながら、試してみてください。

満員電車のストレスを
リセットする「体幹回し」

 大都市で働くビジネスパーソンのストレスの一つといえば、毎日の通勤電車でしょう。満員電車では、思うように動けないので肩や腰が固まり、人との距離も近く、知らないうちに呼吸も浅くなっています。

 まだ仕事が始まっていないのに、なんだか疲れやイライラを感じてしまうのは、体がこわばり、血流が滞っているからでもあります

 そんなときに役立つのが、「体幹回し」です。

 体幹とは、頭や手脚を除いた胴体の部分です。肩、腰、背中、お腹まわりの動きが悪くなると、全身の血流も滞りやすくなります。体幹をゆっくり動かすことで、こわばっていた筋肉をゆるめて、血流改善につなげましょう。

 まずは「肩」です。足を肩幅に開いたら、ひざを軽く曲げてください。そして体を軽く左にひねり、右手を左肩の上に置きましょう。そのあと、同じように体を軽く右にひねり、左手を右肩の上に置いてください。