ガストに追い風、ヒントは消費税率1%
では、今後はどうなるのか。三輪氏は、来春予定の消費税率の変更は、ガストに追い風になる可能性があるとみる。
「ガストはテイクアウトやデリバリーにも対応しています。店内飲食以外にも売り上げをつくる手段を持っている。こうした『間口の広さ』は、これから強みになるでしょう」
政府は飲食料品の消費税率を来春から2年間、現行の8%から1%に引き下げる方針だ。一方、店内飲食は10%のまま。外食は相対的に割高になるため、今後テイクアウトの需要は伸びそうだ。
また、仮にガストの業績が低迷しても、すかいらーくグループは多数のブランドを展開しており、立地などに応じて柔軟に業態転換できる。これは単一業態のサイゼリヤにはない強みであり、そういった“保険”があることがガスト自体の安定にもつながっているだろう。
今後はむしろサイゼが難しい局面を迎える?
三輪氏は、「今は好調のサイゼリヤだが、今後は難しい局面を迎えるかもしれない」と指摘する。
「サイゼリヤは安さを守り続けたことで消費者から支持されています。ただ、それは裏を返せば、値上げが難しいということ。SNSを見ても、『1000円であれもこれも食べられる』といった楽しみ方が定着しているので、値上げすれば非常に目立ってしまうでしょう」
当然ながらサイゼリヤでも原材料費や人件費などは上昇しているが、これまで築いてきた「安さ」が、むしろ価格転嫁のハードルになるというわけだ。
安さを守り続けることで支持を集めたサイゼリヤと、採算や経営環境に応じて戦略を柔軟に見直してきたガスト。ビジネスモデルを深掘りして見えたのは、サイゼリヤが「勝ち」でガストが「負け」という単純な話ではない。
他方で、来春の消費税率の変更が、外食業界に多大な影響を与えることは間違いない。ファミレス戦線も一波乱ありそうだ。







