利家とまつ前田利家(左、演:大東駿介)と妻のまつ(右、演:菅井友香)。『豊臣兄弟!』第5回より (C)NHK

歴史はエンターテインメント!かしまし歴史チャンネルへようこそ。『豊臣兄弟!』第33回のタイトルは「北庄(きたのしょう)城の別れ」。北ノ庄城における、柴田勝家(演:山口馬木也)と妻の市(織田信長の妹、演:宮崎あおい)の最期が描かれました。さて今回取り上げるのは、前田利家(演:大東駿介)の妻、まつ(演:菅井友香)です。大河ドラマ『利家とまつ』で有名になった二人は、年の離れた夫婦でした。かなり長生きしたまつは、実に18年も夫の死後を生き抜き、加賀百万石の礎を守るために、ある行動に出ます。まつはどんな一生を送ったのでしょうか?(かしまし歴史チャンネル/川合章子)

前田利家とまつは、幼い頃から一緒に育った「いとこ同士」

 戦国時代を代表する武将の一人、前田利家。その妻として知られる「まつ」は、2002年のNHK大河ドラマ『利家とまつ』で一躍有名になった女性です。

 しかし、史実をたどってみると、まつの人生は、華やかなだけではありません。幼くして前田家で育てられ、12歳で結婚、13歳で母となり、晩年には前田家を守るため、自ら徳川家の人質となって江戸へ下るという、まさに戦国女性らしい、壮絶な生涯を送った女性なのです。

 まつは、天文16年(1547)、織田家家臣・篠原一計の娘として生まれました。幼い頃に父を亡くし、母も再婚したため、母の妹が嫁いでいた前田家で育てられました。つまり前田利家とは、親戚であると同時に、幼少期から同じ屋敷で暮らした、家族のような関係でもありました。

 永禄元年(1558)、まつは、数え12歳で利家に嫁ぎます。利家は20歳前後だったと考えられており、かなり年の離れた夫婦でした。そして翌年には、長女・幸姫を出産。まつは、まだ13歳という若さで母親になったのです。

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