日本は現実を踏まえて
クロマグロ外交を立て直せ
今回の合意で大型魚枠は25%増える。だが国別配分は何も決まっていない。WCPFC北委員会や年次会合で決着させることになる。本当の戦いはこれからだ。
韓国は6.37倍換算を勝ち取り、35%利用を認めさせ、さらに配分見直し議論の入口を開いた。
米国とメキシコは東西比率見直しへの道筋をつくった。
日本は大型魚25%増という成果を得た一方で、小型魚削減と東西比率見直しを受け入れた。
「大型魚が増えすぎて困っているのなら、小型魚をもっと多く獲ることで適切に資源量を管理する方法をとれないのか」(長崎県漁連関係者)
こうした漁業者の声に押されて、日本は大型魚の枠余りを、不足する小型魚に振り替える仕組みの創設を合同作業部会に働きかけた。が、米国などの反対でけんもほろろに却下されてしまった。
資源回復という目標は達成された。次に始まったのが、回復した資源を誰がどう使うのかを巡る争いである。クロマグロ外交は、「資源を増やす時代」から、「増えた資源をどう配分するかの時代」にシフトした。
その時代の到来を最も早く見抜いていたのは、過去の漁獲実績が小さく、枠をほとんど持たない韓国だった。
過去から引き継ぐシェアを守ることに汲々としている日本は今一度、漁業者が置かれている現実をしっかりと踏まえ、戦略をゼロから立て直すべきだ。








