若いうちから仕事で頭角を現したり、好きな分野で次々と結果を出したりする人がいる。そんな人を見ると、「もともと才能があったのだろう」と思ってしまいがちだ。しかし、才能が開花するかどうかは、生まれ持った能力だけで決まるものではない。本記事では、習慣本の超決定版『あきれるほど小さい習慣』をもとに、「若いうちから才能が開花する人の特徴」について解説する。(構成/ダイヤモンド社・秋岡敬子)

「若いうちから才能が開花する人」の特徴・ベスト1Photo: Adobe Stock

「才能がある人」は、最初からすごいのか?

 若いうちから仕事で結果を出したり、好きな分野で頭角を現したりする人がいる。

 あなたにも、思い浮かぶ人はいるだろうか?

「まだ下手だから」とやめなかった

 以前、若くして仕事で活躍している人に、「昔から得意だったんですか?」と聞いたことがある。

 すると、「全然。最初の頃のものなんて、今見ると恥ずかしい」と笑っていた。

 ただ、新人の頃から一つだけ続けていたことがあったという。

 毎日、仕事が終わる前に一つだけ、自分なりのアイデアを書き残していた。
 誰かに見せるわけでもない。
 いいアイデアが出ない日は、一行だけ。

 それでも続けているうちに、「これは使えそう」「前より考えるのが速くなった」と感じることが増えていったという。

 最初から才能があったというより、才能が見えない時期にも手を動かし続けていたのである。

机に座らなければ、「1行」も生まれない

『あきれるほど小さい習慣』には、こんなエピソードが登場する。

ある若い書き手は、小説が書けなくなっていました。
そんなある日、大作家・宇野千代さんのインタビュー記事を目にします。
「先生、どうすれば小説が書けるようになりますか?」
「毎日、机に座りなさい」
しかし、若い書き手は、首をかしげました。
「机に座っても、書けない日もあるのでは?」
宇野さんは、続けてこう言いました。
「書ける日もあるし、書けない日もある。けれど、机に座らなければ、1行も書けないのです。だから、毎日、机に座りなさい。そして、1行書きなさい」
その言葉を聞いた瞬間、若い書き手は、作家として生きていく覚悟を決めたと言います。(中略)やがてこの作家は、直木賞を受賞します。
それが、山田詠美さんです。

――『あきれるほど小さい習慣』より

 才能というと、ある日突然「自分にはこれが向いている」とわかるもののように感じる。
 しかし、何もしなければ、自分に何ができるのかすらわからない。

 最初は下手でも、繰り返すから少しずつ上達する。
 そして上達するから、「もっとやってみたい」と思える。

 その積み重ねの先で、ようやく周囲から「才能がある」と言われるようになるのかもしれない。

才能が開花する人は「才能が見えるまで」を待たない

 若いうちから才能が開花する人の特徴・ベスト1は、才能があるかどうかわからない段階から、小さく続けられることだ。

「向いているとわかったら頑張ろう」では、いつまで経っても自分の可能性は見えてこない。

 まず1行書く。
 アイデアを一つ出す。
 10分だけ練習する。

 それくらいでいい。

 才能は、何かを始めるための条件ではない。

 まだ才能と呼べるほどではない小さな力を、毎日使い続ける。
 その積み重ねが、やがて周囲にも見える「才能」へと育っていくのだ。