元白バイ隊員が明かす
取り締まりを行う警察官の本音
大きな排気音を響かせて走る改造車や、明らかに整備不良と分かる車も、当然ながら注視の対象です。運転そのものには違反がなくても、周囲への配慮に欠ける挙動や改造は、それだけで警察官の視線を引き寄せるということを覚えておいて損はないでしょう。
ここまで紹介してきた通り、交通違反の多くは「これくらいなら大丈夫だろう」という油断が原因で起こります。ドライバーが特に意識すべきなのは、慣れた道ほど気を抜かないということです。毎日通る通勤路や近所の生活道路こそ、標識や停止線への意識が薄れやすいという自覚を持つことが大切です。
今春は道路交通法の改正によって「青切符」が導入され、「自転車は車道走行が原則」というルールが改めて注目されました。自動車が自転車の右側を通過する際は、少なくとも1メートル程度の間隔を空けたほうが安全だということも知られるようになりました。
また、信号機のない横断歩道などで、歩行者を保護するための「横断歩行者等妨害等」に関する取り締まりが強化されていることも、ニュースで取り上げられる機会が増えてきました。
しかし、これらは決して真新しいルールというわけではありません。
以前から、自動車学校で使用している教本には「自転車を追い越す際は側方の間隔を空けましょう」「信号機の有無にかかわらず、横断歩道では歩行者の通行を妨げてはいけません」といった解説が掲載されていました。
それなのに、法改正をきっかけに世間が大騒ぎになるのは、それだけ多くのドライバーが基本的なルールを忘れてしまっていることや、正しく理解できていないことの表れだと言えるでしょう。
長年運転をしていると、どうしても自分の経験や勘に頼った運転になりがちです。しかし、その積み重ねの中で、いつの間にか道路交通法やルールを誤って解釈しているドライバーも珍しくありません。
こうした人々の誤解を正したいからこそ、警察官は交通違反が起きやすい場所に立っているのです。「どうせ点数稼ぎでしょ?」と疑うのではなく、警察官側のリアルな視点を知ることが、日々の運転をより安全なものにする第一歩になるはずです。







