これは、核戦争によって世界の終わりが来るまでの時間を象徴的に表示した時計である。国際的な政治情勢は緊迫化し、世界大戦・核戦争勃発の確率が高まると、世界の終わりまでの残り時間が減少するという仕組みである。どちらも時計という形で見える化することで、人びとに事態の重大さに気づいてもらえるのである。
『日本人全員が佐藤さんになる日』(吉田 浩、朝日新聞出版)
2026年版子ども人口時計によれば、およそ100秒ごとに子ども人口は1人減少し、子どもが1人になる日(Xデー)は、およそ618年後の西暦2644年8月13日という計算になった。日本の子どもが1人になるまでに残された時間は、約22.5万日となっており、そのXデーは砂時計の砂が落ちるように、今も1秒1秒近づいている。
子ども人口時計のねらいはアメリカの財政赤字時計と同様に、子どもが1人になるまでの時間を1秒ごとにカウントダウンすることで、事態の深刻さやタイムリミットを見える化し、人びとに気づいてもらうということである。しかし、目的はそれだけではない。
この子ども人口時計は、2012年以来毎年連続してその年々の新しいデータを取り込んで推計を改定している。出生数が加速度的にどんどん減少しているため、子どもが1人となるXデーの期日も年を追うごとにどんどん早まっている。図表4-6は、2012年以来の日本の子ども人口時計の結果を一覧にしたものである。
同書より転載 拡大画像表示
図表を見ると毎年4月1日時点での子どもの数が減少していることに加えて、各年の結果に基づいてその時点で計算された子どもの数が1人となるXデーがどんどん前倒しとなって近づいていることが分かる。初めて推計した2012年のXデーは4147年とはるか未来であったが、2013年には一気に300年前倒しとなり、その後、最近まで平均では1年で50~100年程度早まる結果が続いている。
したがって「子ども人口時計」がますます早く回っていることに気づけば、少子化対策を一刻も早く前倒しする必要性も理解できるのである。







