面倒なことは現場任せですか…ANA上級会員ラウンジ騒動、改定見直しでも「新たな火種」Photo:PIXTA

「今日は入れません」を誰が言うのか
ラウンジでクレーム続出への懸念

 筆者が懸念するのが、国内線ANAラウンジの運用方法である。SFC LITEに対しては事前予約制度を設けるものの枠数には限りがあり、一部空港のラウンジや一部便は予約対象外となる。予約していない利用者は、搭乗日当日にラウンジ受付で利用可否を確認する仕組みになる。

 では、「ラウンジは今、混雑しているので入れません」と誰が伝えるのか。

 それは経営陣ではない。現場のスタッフである。

 読者コメントでも、こうした懸念への指摘は多い。「比較的空いている時」をラウンジ担当者に判断させれば、トラブルが起きる可能性が高いからだ。「クレーム続出が目に見える」といった趣旨のコメントに、多くの共感が寄せられている。

「混雑時は利用不可」という条件は、会社としては便利である。しかし客から見れば、基準が見えない。

 昨日は入れたのに、今日は入れない。隣の客は入れた。別の空港では入れた。予約枠がないのになぜ当日客が入っているのか――。

 こうした不満は、まずラウンジ受付に向かうだろう。年間300万円の決済額を基準とした新制度は、2028年4月からスタートする。ラウンジ予約システムが稼働するのは2027年度中だという。なかなかギリギリのスケジュールだ。

 現在のANAラウンジには、「1回2時間まで」や「出発3時間前から」といった明確な時間制限は設けられていない。オンラインチェックインをした夜便の搭乗者が当日の午前中から滞在することも、制度上は排除されていない。

 それならばSFC LITEの搭乗客は混雑を避けることは可能であるし、会社として利用時間や回数などの明確な基準を設定する方法は、なかったのだろうか。