ギャンブルで難しいのは
「下げる回数とタイミング」

 単にコマを増やしたくなったのでコマを上げる、逆に減らしたくなったので下げる、といった賭け方もあるにはある。これらとて、ダラダラと同じ金額を賭け続ける――つまり、コマを一定に保つ――より、少しはマシである。マシではあるにせよ、実はこれもあまりお勧めできる方法とは言えない。

 やってみるとすぐに実感できることなのだが、気分で上げ下げをすると、「上げっぱなし」になったり、「(予定を超えて賭け金額が)どんどん上がっていく」ことが多くなったりするだろう。特に、コマを上げたタイミングで負けると、次回はそれを取り戻そうとする心理がはたらくものだ。その結果、コマを下げることが難しくなってしまうのである。

 気分で上げ下げするときでも、最低限「下げる回数やタイミング」を増やし、実行すべきである。たとえば「時計がちょうど10分、20分などとキリの良い数字になったら必ず減らす」とか、「親がBJを出せば1回休み、次の賭け金は前回の半分にする」とか、なんでもかまわないのでコマを下げるタイミングを自分で決めて、そして実行することだ。

 コマを下げることは、上げるより何倍も難しいのだが、それができないと、長期的に見てかなり厳しい状況が待っていることを覚悟すべきである。

 まずもって、「気分でコマの上げ下げをすると、なかなか勝てるものではない」と知るべし。加えて、「上げるより下げるほうが難しいため、下げるタイミングを(あえて)工夫する」ことが、もう1つの重要な点であることを肝に銘じておこう。

マーチンデイル・システムは
うまく機能しない

 世に「マーチンデイル・システム」(「マーチンゲール」とよばれることもある)として知られるコマの上げ下げの方法がある。日本では「倍追い法」ともよばれるが、すなわち次のようなやり方だ。

 まずユニットを決めるが、それは軍資金の1%程度とすることが多い。ここでは1000ドルの軍資金で10ドルを1ユニットとし、ルーレットの赤か黒に賭けるものとしよう。