習近平の「健康不安」説が再燃、米中首脳会談に影響も
そのトランプ氏は、中間選挙後の11月18日から中国・深圳で開催されるAPEC首脳会議、そして、12月14日からアメリカのマイアミで開かれるG20サミットで、中国の習近平国家主席とあらためて会談する可能性が高い。
筆者の注目点は、(1)中間選挙で負け、やぶれかぶれになったトランプ氏が中国側と安易に取引をするのではないか、(2)それ以上に、健康不安が流布されている習近平国家主席が、深圳はともかく、マイアミの地に元気に降り立てるかどうか、である。
特に(2)の習氏の健康不安は注目に値する。
「インドでBRICS首脳会議に参加していた習氏が脳卒中を起こし、北京で昏迷状態」という噂が広まったのは、9月14日、中国人の民主活動家、謝万軍氏がアメリカ国内でSNSに投稿したのがきっかけだ。
後にフェイクであると判明したが、インドから帰国後、10日間も動静が伝えられなかったことは異例で、しかも10月4日、アメリカの有力紙ウォールストリート・ジャーナルが、「米中首脳会談の際、中国側が習氏の休憩時間を十分確保するよう求め、昼食会も拒否した」と報道したことから、これまで何度かあった習氏の健康不安説が再燃している。
政治家の場合、噂であれ真実であれ、健康不安が表面化すること自体、影響力にマイナスに作用する。
来年は中国軍創建100年の記念すべき年で、習氏にとっては共産党総書記として4選がかかる年に当たる。また、台湾総統選挙も選挙戦が始まることから、筆者も含め「台湾有事があるなら2027年?」との見方も根強い。
もし、習氏の健康不安が事実なら、次世代産業や軍事力でアメリカを追い抜くという野望も、台湾を早期に統一するという悲願も、その実現が遠のくことになる。
米中に挟まれた日本は、両首脳の考え方や動きの影響をもろに受ける。この先、しばらくはアメリカと中国の首脳の動静から目が離せない。
(政治・教育ジャーナリスト/びわこ成蹊スポーツ大学教授 清水克彦)







