「泡タイプの白髪染め」の意外なデメリット
ここまでは美容室での施術を前提に解説してきましたが、「市販のカラー剤を買って、自分で白髪を染めたい」という方もいるでしょう。
現役美容師の目線では、市販の白髪染めを使う場合は「泡タイプ」ではなく「クリームタイプ」を選ぶのがおススメです。
泡タイプの白髪染めは、シャンプーの要領で髪全体に泡をなじませ、しばらく放置するだけで髪が染まる点が大きな魅力です。しかし、実は着色にムラが出てしまいがちです。
これを言ったら元も子もないかもしれませんが、その理由は「泡だから」です。シャンプーのようにモコモコの気泡は「髪を包み込んでくれる」印象がありますが、気泡がある分、どうしても髪と薬剤のスキマが多くなります。
この泡を髪に塗布すると、薬剤が「付いている部分」と「付いていない部分」に分かれ、染まり方にムラが出てしまうことがあります。
また、泡は時間が経つと消え、液体状に変化していく性質があります。液体になった薬剤は毛先に向かって流れるので、髪の根元に定着するのが難しく、根元の染まりが甘くなりがちです。
その結果、白髪の根元が染まらないまま、毛先だけが黒くなる現象がしばしば発生します。根元と毛先の「白黒のコントラスト」が強くなり、せっかく白髪を染めたはずなのに、根元の白髪が目立ってしまう場合もあります。
もちろん、全ての泡タイプに問題があるとは限りません。ですが、美容師が実際に触れてみた実感として、こうした課題があることは知っておいてほしいところです。
ちなみに、市場に出回っている「白髪染めシャンプー」には、白髪特有の黄ばみを打ち消す目的で、紫の染料が配合されているケースが多くあります。
これらを毎日使うと、一時的に髪が黒くなるかもしれません。ですが、長期にわたって使うと“染まりすぎ”によって紫がかった髪色になる場合があるのです。
そのため、カラー剤よりも白髪を隠す効果が弱くなるほか、イメージしていた髪色から離れてしまうリスクもあります。







