中国では長年、地方政府が土地や資金を集め、道路や工業団地を造り、企業を呼び込むことで地域経済を動かしてきた。その投資が時に浪費を生んだとしても、地方政府が担ってきた仕事まで一夜でなくなるわけではない。

 採算の合わない建設をやめることと、必要な投資までできなくなることは違う。借り換えは地方に時間を与える。だが、財源が減り、借り入れも制限されるなかで必要な投資まで滞れば、地域経済は弱まり、税収も伸びず、財政難がさらに長引くおそれがある。警戒すべき「悪循環」は、こうしたところに潜んでいる。

地方経済を動かす仕組みを
作り直せるか

図表:中国地方財政の「悪循環」
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 2400兆円という数字だけを見て、中国が直ちに大規模な債務危機に陥ると考えるのは早計だ。北京には借り換えや財政支援など、危機を抑える手段がある。

 ただ、「隠れ債務」の半減には別の意味もある。企業の借金という形で見えにくかった地方政府の返済責任の一部が、正式な地方債として明確になったことだ。中央政府に返済義務が移ったわけではないが、地方政府が責任を負う債務の姿は以前よりはっきりした。

 北京はその処理を支えながら、新たな借金を作らせないために高リスク地域の投資にも厳しい条件を付けている。借金の責任を明確にするだけでなく、同じ問題を繰り返させないためだ。

 しかし、借金の返済期限を延ばせても、地方に課された仕事まで先延ばしにはできない。習近平政権は地方の借金を管理できても、地方経済を動かす仕組みまで作り直せるとは限らない。中国経済の本当の難題は、借金の額よりも、むしろそこにある。

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