9月に行われた米中首脳会談Photo:Andrew Harnik/gettyimages

“友好ムード”演出されたが、
米中共に「成果」は乏しい結果に

 9月23日~25日、中国の習近平国家主席は彭麗媛夫人を伴い、国賓として米国を訪問した。米国はトランプ大統領夫妻がアンドルーズ空軍基地で習夫妻を出迎えるなど異例の厚遇だった。

 習氏にしてみれば、覇権国米国と中国が肩を並べ、米大統領と自身が世界のツートップであるとの印象を内外に誇示できたことが最大の成果だったといえる。だが華やかなセレモニーとは裏腹に、米中首脳会談の具体的な成果は乏しく、両者の思惑の違いがかえって浮き彫りになる結果となった。

 米中を含めた急激な発展や開発で乱用や悪用リスクが指摘されるAI〈人工知能〉の管理を巡り協調や対話促進が打ち出されたものの、米国が重視した中国のレアアース輸出規制への懸念解消では大きな進展は見られず、一方で中国側にとって、最大の狙いだった、台湾独立に対して米国に明確な反対姿勢を表明させることはできなかった。

 日本が期待した日中関係改善をめぐる問題でも進展はなかったようだ。首脳会談でトランプ大統領が習主席に高市早苗首相との会談を求めたと、10月8日に香港紙が報じているが、習主席はとりあわなかったようだ。

 日本にとっては米中緊密化による対中外交孤立という事態は避けられたが、中国が対日姿勢を柔軟化させる見通しはなく日中関係の政治・外交面での停滞は続くだろう。