話し合いは調停に進みました。

 不貞の慰謝料には、おおよその上限があります。離婚に至る場合で、300万円程度とされることが多いものです。

 そして、この金額は相手の男性と妻の2人に分けて請求しても、合計では変わりません。2人から二重に受け取れるわけではなく、総額をどう分けるかが決まるだけです。

不貞があっても親権では
必ずしも不利にならない

 健一さんが受け取ることになったのは、相手の男性から140万円、沙織さんから120万円でした。

妻の浮気はなぜバレた?尾行もドラレコも証拠なし…探偵が見抜いた「48キロ」の“痕跡”妻が浮気をして離婚でも、親権は妻に。親権を取れなかった依頼者の選択は(写真はイメージです) Photo:PIXTA

 けれど、健一さんの望みがすべて通ったわけではありません。親権は、沙織さんになりました。不貞があった側が、親権で必ず不利になるわけではありません。

 親権の判断では、これまで誰が主に子どもの世話をしてきたか、子どもの生活を大きく変えずに続けられるかといった点が重視されるのが一般的です。不貞は夫婦の間の問題として扱われ、親子の問題とは別の軸で判断される場面が多いのです。

 ※親権・慰謝料・養育費の結論は、収入・生活実態・経緯といった個々の事情によって大きく変わる可能性があります。必ず弁護士にご相談ください。

 そこで健一さんが選んだのは、娘さんと会う条件を、細かく書面に残すことでした。

 月に2回の宿泊を含む面会。学校行事への参加と夏休みと冬休みに預かる日数。娘さんが会いたいと言ったときの連絡方法と、再婚や引っ越し、その他で生活が変わったときの取り決めなどです。

 後日、健一さんはこう言ってくれました。