「不平不満解消型」より「夢の実現達成型」がうまくいく
起業にはさまざまなきっかけがあります。知り合いの経営者たちの話を聞いても、創業の経緯は実に多様です。では、起業にはどんなきっかけなら成功するというような法則があるのでしょうか。
会社勤めのサラリーマンが起業に踏み出すきっかけとして多いのは、たとえば次のようなものです。
・勤め先の会社で新商品の企画を提案したが、上司がまともに取り合ってくれない状態が続いた。しだいに社内で煙たがられるようになった。
・努力が報われず、きちんと評価してもらえない。このまま勤めていても不平不満は解消できないので、人に使われずに自由に仕事がしたい。
・今の仕事は他部署のサポート業務なので、やりがいがない。お客様の顔も見えないため、達成感もなくてつまらない。
・今の会社は将来性がないし、給料も上がりそうにない。もっと稼げるビジネスに挑戦して年収をアップさせたい。
・新しい商売や新技術のタネを見つけたので、会社の承認ルールなどに縛られずに自分でそのタネを大きくしたい。
・常識にとらわれず、世の中に変革を起こせるような仕事がしたい。女性が働きやすい社会をつくりたい。世界から飢えと貧困を減らしたい。
これ以外にも無数のきっかけがあるでしょうが、集約すると次の2種類に分けることができます。
(1)不平不満解消型
(2)夢の実現達成型
(1)は「今までのマイナスを埋める」という方向性で起業しており、(2)は「今を起点にプラスの方向にジャンプしていく」ために起業に踏み出しています。図表からわかるように、起業の出発点とベクトル(方向性)が両者では大きく異なっています。