“野生のスイッチ”を押すことが
リーダーの重要な仕事
言うなれば、野生が知性を誘発するのである。
そう、そこに野生がなければ、知性は血肉化しないのだ。
いくら知識やノウハウを詰め込んでも、戦う姿勢がなければ、無駄なのである。
だからこそ私は、選手の野生に注目し、それを全面にみなぎらせる選手を好むのだ。
いまの若い人は、何事にもガツガツしない「草食系」が多いという。総じて恥をかくのを恐れ、失敗を恐れる。当然、貪欲さやチャレンジ精神は稀薄となり、それでは大きな成長は望めない。
とすれば、リーダーたる者は、闘争心や負けじ魂といった野生を、選手や部下に植えつける必要がある。彼らの“野生のスイッチ”を押すことは、いまのリーダーの重要な仕事であり、責任なのである。
次回は、“野生”の観点から、2013年日本シリーズ全7試合を、私がどういう気持ちで見ていたかを紹介する。
次回の更新は12月9日の予定です。
<新刊書籍のお知らせ>
『野生の教育論』 野村克也 著
2013年日本シリーズ「楽天vs巨人」を徹底解説!
知将・野村克也がなぜいま、「野生の教育論」を語るのか?
田中将大の「連勝記録世界新」は、いかにして生まれたのか?
日本シリーズでの「女房役」嶋基宏の評価はいかに?
相次いで引退表明した、宮本慎也、山﨑武司、桧山進次郎、石井一久は、なぜ40歳超まで現役を続けられたのか?
「理」を重んじる野村克也の「真の野生」が凝縮した集大成。
“眠った野生”に火をつける言葉!
『野生の教育論―闘争心と教養をどう磨くか』目次
◆【プロローグ】 なぜ、私が「野生の教育論」を語るのか
◆【第1章】 野生とは「闘争心×教養」である
◆【第2章】 マー君、神の子、不思議な子――「連勝記録世界新」は、いかにして生まれたのか?
◆【第3章】 野生を支える「教養」をどう磨くか
◆【第4章】 選手や部下の悔しさを引き出し、“眠った野生”に火をつける言葉
◆【第5章】 我慢力と感謝の心の育て方
◆【第6章】 小事が大事を生む
◆【エピローグ】 美意識と自己肯定で強く生きる
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