今年の流行語大賞の候補にもなった「アベノミクス」。この経済政策の真価はこれから問われることになりますが、日経平均株価の上昇など、すでにいくつかの成果もあがっています。さて本日のテーマは「経済政策」です。第二次世界大戦から現在までの流れを見ていきましょう。
「第二次世界大戦~現在」までの
経済政策をおさらいする
1929年から始まった世界恐慌は、デフレ(通貨不足)が原因で起こりました。そこで各国は、財政出動(公共投資)と金融政策(紙幣増刷)で通貨を供給しようとします。高橋是清の財政政策(日本)、ニューディール政策(アメリカ)、シャハトの4ヵ年計画(ドイツ)、やっていることはみな同じです。
これをイギリスの経済学者ケインズが理論化し、ケインズ主義と呼ばれるようになりました。
ケインズ主義と第二次世界大戦の軍需景気は、世界恐慌から各国を立ち直らせました。この成功体験から、大戦後もしばらくはケインズ主義の時代が続きます。
日本では、新潟県の豪雪地帯出身の田中角栄首相が、「裏日本」と呼ばれ、開発が遅れていた日本海側を中心に、高速道路や新幹線で交通インフラを整備し、景気回復と中央・地方の経済格差是正をはかる日本列島改造論をぶち上げました。まさにケインズ主義です。